- 予算が限られている中で最高のゲーミングPCを手に入れたい!
- 安いから中古に決めた!けど良いパソコンの見分け方が分からず困っている
- パーツの知識がないと中古って買っちゃいけないの?
一般的に、中古ゲーミングPCについては「やめた方がいい」「すぐ故障する」と言われています。確かに新品に比べると安い分リスクはあります。適当に中古でいいや、で選ぶと故障などトラブルに悩まされることは間違いないです。
しかし、それでも選び方次第ではコスパの良い機種を購入することは不可能ではありません。
実際に筆者も現在進行形で中古ゲーミングPCを使用しています。買うときに選び方を予習しておいたおかげで、買ってから一年間経過したもののまったく故障なく使用できています。
この記事では、中古ゲーミングPCで失敗しないための注意点を、パーツの選定方法やショップの選び方まで全て解説していきます。
この記事を読めば、安いと言われている中古の中でも、“本当にコストパフォーマンスの良いパソコン”の選び方がわかります。中古PC選びで失敗したくない人は最後まで読んでください。
中古ゲーミングPCはやめておいた方がいいと言われる理由はグラボにある
普通のパソコンは中古でも問題ないのにゲーミングPCがダメだと言われる理由は、“グラフィックボード”にあります。グラフィックボードはCPU等に比べてもともと寿命が短めであることに加えて、ゲーム時に温度が上がりやすい=傷みやすいパーツです。
グラフィックボードが特に重視されるゲーミングPCにおいて、中古が敬遠されがちなのはそのためです。中古反対派の意見としては、「どれだけ傷んだグラボが入っているかわからないし、いつ壊れるかわからない。安さよりリスクが勝つ」ということですね。
あとは、「新品に比べて保証期間が短い」ことも避けるべき理由の一つとしてよく言われます。
中古ゲーミングPC購入時の注意点3つ
①保証期間がある程度長いか確認する
中古ゲーミングPCの保証期間としてよくあるのは1~3ヶ月。よく考えてみて欲しいのですが、1~3ヶ月なんてあって無いようなもの。
先ほど説明したように、ゲームに大切なグラフィックボードは比較的壊れやすいので、できれば長い期間の保証が欲しいものです。
そして、保証の長さはゲーミングPCの寿命の見積もりです。つまり、保証が切れた後の期間はいつ故障してもおかしくないと店側に認識されているということです。やたら保証の短いPCだと、グラフィックボードも相応に傷んでいる可能性は高いと考えられます。
しかし、探せば中古でも1年以上保証してくれるショップはあります。中古を探すならできるだけ長い保証期間のショップを選びましょう。記事下部では、保証1年以上も可能な優良中古ショップを掲載しています。
中古ゲーミングPCは新品より故障リスクが高いことは確かなので、リスクを避けるためには第一に“保証期間を確認すること”につきます。「保証」とはどんなサービスなのか知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事>>【保証対象になる使い方とは?】「ゲーミングPCに保証はつけるべき?」の答え
②返品ができるか
ショップによっては、中古でも一週間以内なら商品の返品が可能です。PCに初期不良(画面が映らないなど)はつきものなので、返品制度のあるなしは重要です。
逆に言うと、返品できるかどうか確実ではないフリマサイトやオークションサイトでの購入はやめておきましょう。定番どころではメルカリですが、メルカリには「必ず返品に応じなければならない」という規則はないので、出品者の言い分によっては返品リクエストが通らないこともあります。
③本当に新品よりもコスパが良いのか
最近のPCはパーツがどんどん新しいものが出てきており、性能・コスパに優れる新品PCも数多く製造されています。中古製品の中には、あと少しお金をプラスすれば同じスペックの新品が買えるような、コスパが良いとは言えないPCが混ざっています。
PCのコスパを見分けるには、いわゆる目利きが必要になります。「パーツの知識がないなら中古に手を出すべきでない」と言われるのはそのためです。
でもそれで「なので諦めてください」というのではこの記事を書いた意味がないので、以下では初心者でも中古でコスパの良い・リスクの少ないパソコンを探し出すコツを紹介していきます。
【激安は危険】中古ゲーミングPCの探し方・目利きのコツ
- 保証期間が1年以上
- 返品が可能
- ¥60,000以上のPC
- 保証期間が1~3ヶ月程度
- 返品不可
- ¥30,000以下の激安PC
保証と返品については先ほど書いた通りですが、中古でもある程度お金を払うことがコスパの良いパソコンを手に入れるために大切なことです。
「コスパの話なのに高いのを買うの?」と少し矛盾しているように感じますが、れっきとした理由があります。
ゲーミングPCはあまりにスペックが低いものを買うと、ゲームがそもそも動かないことがあります。PS4やSwitchのように、ゲームソフトを買えば必ず動作するわけでは無いのです。
パソコンの性能は払ったお金に比例するので、そうした事態を避けるためにある程度の予算を用意しておくことが必要です。あまりに安すぎるPCはパーツの状態が悪かったり、そもそもゲーム用の性能に達していないなどの理由があります。
もちろん、ある程度お金を払う中で最大限にコスパの良いパソコンを手に入れられるよう、以下で説明させていただきます。
【良コスパCPU・グラボ情報を掲載!】パーツ・OS等選定基準
OS・パーツ | 選ぶ基準 |
---|---|
OS | Windows10(64bit)またはWindows11 |
CPU | AMD Ryzenの末尾X、または Intel Coreの末尾K以外。後述します。 |
グラフィックボード | コスパの良いものを。詳しくは後述。 |
ストレージ | できれば新品のSSD500GB以上 |
メモリ | 16GB以上(DDR4以上) |
以下でそれぞれについて詳しく説明します。
OSについて
OSはセキュリティ面から考えて、アップデートに対応しているWindows10またはWindows11を選びましょう。というか、Windows10以前のバージョンは探さないと見つからないと思います。
Windows10には32bit、64bitがありますが、処理速度の点で有利かつ、後々11にアップデートも可能な64bitを。Windows11には64bitしかないので11を選んだ場合は気にしなくてOKです。
OSの話をすると、「じゃあMacは?」と思うかもしれませんが、今のところMacはそもそもゲーミング性能が低いので、選ぶメリットはありません。
CPUについて
CPUはグラフィックボードに比べれば故障リスクが少ないとはいえ、適当に選ぶのも考えものです。CPUはゲーム性能にも密接に関わってきます。
以下の記事ではゲーミングPC向けに、CPUの性能スコアを比較した表を掲載しています。
関連記事>>【2022年最新】ゲーミングPC向けCPUベンチマークスコア比較表|PassMark
性能スコアも参考にしつつ、少しでも故障リスクが少ない、コスパの良いパーツを求める場合、“オーバークロックできない高性能モデル”を選ぶのがコツです。
CPUによってはスペック以上の力が引き出せるオーバークロックが可能なのですが、それによってかなりの負荷がかかり、CPUの寿命が縮みます。中古はどんな使われ方をしていたかわからないので、もしかしたらオーバークロックもされていた可能性があります。
リスクを避けるためにはそもそもオーバークロックが不可能なCPU、かつゲーミング用途向けにハイスペックなものを選ぶべきです。
AMD製CPUのRyzenシリーズを選ぶ場合、末尾が“X”のものを選ぶと状態が良い可能性が高いです。“X”系列は高性能なことに加え、オーバークロック設定ができない(しても意味がない)です。
シリーズとモデル番号については数字が大きいほど性能が高く、ゲーミング用途ならRyzen 5以上は欲しいところです。
Intel製のCoreシリーズも末尾によってオーバークロックできるかが変わります。Coreシリーズの場合は“末尾にKがつかないもの”を選びましょう。Kがつかないものならリミッターがかけられており、オーバークロックができません。
シリーズとモデル番号についてはできれば数字の大きいもの、具体的に言うとCore i7シリーズ以上がおすすめです。
これらは、あくまで「中古を選ぶとき」の目利きの方法です。例えば先ほど“勧めない”としたIntel製CPUの末尾Kなどはハイスペックなゲームに向いたモデルなので、新品のPCを選ぶときにはむしろおすすめのCPUになります。注意してください。
グラフィックボードについて
グラフィックボードの痛みぐあいはカタログでは正直わかりません。中古を選択するうえでは、故障しても大丈夫なようにまず保証が充実しているショップを選びます。その中で、コスパが特に良いグラフィックボードを積んでいるPCを選びましょう。
数あるグラフィックボードの中から、※1特にコスパが良いものを以下に抜粋しました。性能の基準として、“※2ApexをフルHD最高画質で平均何fpsで動かせるか”を一緒に掲載しています。
※1 ベンチマーク性能を価格($)で割った数値をコスパとして計算し、数値が高いもののみを掲載しています。
※2 実際にはCPUとの相性等も関係するため、「必ずこのfpsで動く!」というわけではありません。
型番 | Apexの平均fps(フルHD・最高設定) |
---|---|
AMD Radeon RX 6800 | 271 |
Nvidia GeForce RTX 3070 | 255 |
Nvidia GeForce RTX 3060Ti | 250 |
AMD Radeon RX 6750 XT | 245 |
AMD Radeon RX 6700 XT | 222 |
AMD Radeon RX 6650 XT | 200 |
AMD Radeon RX 6600 XT | 186 |
Nvidia GeForce RTX 3060 | 173 |
Nvidia GeForce RTX 2070 | 145 |
Nvidia GeForce RTX 2060 SUPER | 143 |
Nvidia GeForce RTX 2060 | 141 |
Nvidia GeForce GTX 1660 Ti | 137 |
Nvidia GeForce GTX 1660 SUPER | 131 |
Nvidia GeForce GTX 1660 | 121 |
Nvidia GeForce GTX 1650 SUPER | 107 |
AMD Radeon RX 6500 XT | 101 |
Nvidia GeForce GTX 1650 | 76 |
Nvidia GeForce GTX 980 | 72 |
Nvidia GeForce GTX 1050 Ti | 36 |
迷ったら、上記の中から目的に合ったスペックのグラフィックボードが内蔵されたPCを選びましょう。
ストレージについて
ストレージとは、ハードディスク(HDD)やSSDと呼ばれる補助記憶装置です。ゲームや音楽をダウンロードした場合、これらに保存されます。
動作の速いSSDを選び、ゲームをダウンロードすることも考えてひとまず500GB程度あれば困りません。
ただ、ストレージはPCパーツの中でも特に消耗しやすく、使い方によってはPCパーツの中で最も壊れやすいパーツと言っても過言ではないです。PCによっては中古でもストレージ部分だけ新品にしている場合があるので、選べるならそちらがおすすめ。
不調の前兆として、
- パソコンまたはOSが正常に起動せず、再起動を繰り返す
- 「カリカリカリ…」など異音がする(HDD)
- フリーズする
- SSDを認識しなくなる
- よくわからないエラーメッセージが出てくる
などがあります。もし中古パソコンを買ったその日から上記のような症状があれば、返品を考えましょう。
メモリについて
メモリは難しく考えず、容量が多ければ多いほど良いと考えて、最低でも16GB以上を選ぶのがおすすめです。
メモリにはDDR3、DDR4などの規格がありますが、数字が大きいものほど新しく拡張性が高いので、今後メモリを増設することも考えるならDDR4以上のメモリを選びましょう。
信頼性高く、リスクの少ないおすすめ中古ショップを紹介
PC WRAP
PC WRAP
- 価格帯:50,000~300,000円
- 保証:無料保証3年間
- 返品:1週間以内ならOK、送料もショップ負担で対応
- サポート:電話10:00~18:00(日曜・年末年始除く)
PC WRAPはPCの中古専門21年の老舗中古PCショップ。
初めてPCを買う人向けの中古解説ページ も用意されており、購入者に寄り添った親切なショップです。
ゲーミングPCの取扱数は20台前後といったところ。見た感じスペックにはどれも問題がなく、コスパの良いものばかりを取り揃えてある印象です。
送料は無料、14時までの注文なら当日発送とサービスもハイレベル。迷ったらまずここで探してみましょう。
保証は無料で3年保証と今回紹介している中では最長の保証期間。ただ、保証期間1年目とそれ以降では返金に関するサービス内容に違いがあるので注意です。
パソコン市場
パソコン市場
- 価格帯:40,000~300,000円
- 保証:無料保証180日→オプション込みで3年(注意点あり。後述)
- 返品:30日以内ならOK
- サポート:電話10:00~20:00、メール可
パソコン市場は、日本に8社しかない、マイクロソフトが認定した品質基準をクリアしている再生PCを扱うショップ。不良率ゼロを目指し、返品も30日以内ならOKと品質への自信も伺えます。
ショップならではの利点として、取り扱い商品数が多く、比較的ハイスペックな機種も多めに取り揃えてあります。
初期設定や基本的なソフトウェアのインストールを済ませてから出荷されているので、届いたらすぐ使える点も嬉しいポイント。
無料保証180日、オプションで最大3年保証と新品PC並みに保証期間が長いですが、保証修理には自己負担金も一部含まれる点に注意。オプションなしでも保証期間は十分長いので延長しなくてもいいと思います。
気になる点は、ワープロ・ハガキ作成ソフトなどのゲーミングPCには必要のないソフトも一緒にインストールされていること。あれば確かに便利かもしれませんが、ゲーミングPCの使い方を考えると不要なので少し邪魔に感じてしまうかも。
あと、ゲーミングPCコーナーにもグラボを積んでいないゲーム用とは言えないPCが並んでいます。2~3万円代の激安PCはグラボを積んでいない物がちらほら見られるので避けたほうが無難です。
くじらや
くじらや
- 価格帯:60,000~130,000円
- 保証:無料保証1ヶ月→オプション込みで1年半
- 返品:1週間以内ならOK
- サポート:電話11:00~18:00(土日祝除く)、LINE・メール可
くじらやは楽天にも出店中の大手中古PC専門店です。
商品は中古のみですが、買い取った商品をそのまま売っているわけではなく、メモリやHDDのチェックはもちろん、必要に応じてメモリ・HDDの入れ替えや徹底的なクリーニングを経たPCを販売。
購入後は半永久的に電話サポートに対応してもらえるため、初めてでも安心してパソコンを使うことができます。徹底的なサポートが評価され、楽天内の☆評価は4.72。特にPC初心者にはおすすめのショップです。
ただ、パーツ構成に関して少し注意点があります。例えばCPUだと「Intel第6世代」としか記載されていないなど、若干はっきりしない部分があります。先述したように、同じIntel製CPUでも末尾の違いなどで大きく変わってきます。サポート面では優秀な店舗ですが、気になる方は注意してください。
実店舗でなくオンラインショップをおすすめする理由
家電量販店や、電気街に行けば路面店など、店頭販売でも中古パソコンが取り扱われていますが、当サイトではオンラインショップでの購入をおすすめしています。
店頭販売で売る場合とオンラインショップでは、競争率がケタ違いであることがその理由です。
店舗での販売なら周辺地域のお店よりコスパが良ければ買ってくれますが、オンラインだと日本中のショップと価格競争しなければなりません。より安くコンディションの良いパソコンを売り続けなければ生き残れないということです。
加えて中古専門のオンラインショップで買えば、入荷後にPCをクリーニングしてウイルス等のリスクを排除しており、安心してパソコンを手に入れられます。