この記事は、下のような考えを持っている方をターゲットにしています。
- ゲーマー向けの情報しかないので、素人にもわかるように説明してほしい
- パソコンを諦めるよう説得したい
- 親目線だけじゃなくて、子供目線の情報も知りたい
- いや、Switchじゃダメ?
eスポーツの盛り上がりやYouTubeなど、ゲーミングPCを目にする機会が増え、パソコンゲームに興味を持つ子が増えてきました。「買っても勉強はちゃんとやる」「友達が持っているから」と、子供はいろんな手を使って買わせようとしてきます。
でもゲーミングPCはとても高いもの。おいそれと買ってしまえるものでもありませんよね。
この記事では、
- 子供にゲーミングPCを与えるリスクと、リスクを防ぐポイント
- ゲーミングPCを与えるメリット
を親と子供両方の目線から解説しています。
リスクや注意点も正直に書いているので、正直買ってあげたくなくてやめさせるよう説得したい方にも役立つ記事となっています。
記事内の子供目線の情報は、筆者がゲームと共に育ってきたからこそわかる情報を記載しているので、ゲーミングPCのことを知る必要がある親御さんは、ぜひ参考になさって下さい。
【私ならこう説得する】子供にゲーミングPCを与えるリスク
子供にゲーミングPCを与えた場合のリスクとして、以下があります。
- ゲームに夢中になってしまって勉強や習い事がおろそかになる
- 課金トラブル
- 有害なサイトを開いて詐欺被害にあってしまう
- ねだれば高価なものも買ってくれると思い込んでわがままになる
よくあるトラブルとしては、やはりお金の問題です。
子供がいつの間にか課金して、何十万円もの請求書が家に届いてしまったというニュースは定番ですね。
加えて、パソコンはスマホ以上にネットの悪意に触れやすいデバイスです。あらゆる情報へのアクセスが簡単になってしまうため、詐欺被害に遭う可能性も高まります。
子供に何の対策もなくパソコンを与えると、まず間違いなくこういった被害に遭遇します。
子供はお金の本当の価値がまだよくわかっていません。もし自分が子供に買うことをあきらめるように説得するなら、
- 将来、アルバイトして自分でお金を稼げるようになったら
- お年玉やお小遣いを何年も我慢して貯められたら
という制限をつけて、“頑張った末の報酬”という条件をつけてあげるようにします。この条件を通して「お金は大切なものだよ」ということを教えてあげられると、上記のようなトラブルも減るでしょう。
子供をゲーミングPCの怖さから守る3つの制限
ここからは、今すぐゲーミングPCを買ってあげる場合に、先ほど説明したトラブルを防ぐにはどうすればいいかを解説します。子供をパソコンの怖さから守るためには、親からもしっかり見守ってあげる必要があります。
以下の3つのポイントを意識すれば、トラブルを未然に防ぐことができます。
ゲームを買うときはプリペイドカードを使う
だいたいのPCゲームはネット上で買い、そこからダウンロードしてプレイする方式です。スマホアプリを連想するとわかりやすいでしょう。なので、親がおもちゃ屋でゲームを買って帰ってくる、なんてことができなくなります。
そこで子供の判断でゲームを買う必要が出てくるのですが、その時はプリペイドカードを使わせるようにしましょう。
実はPCにも他のゲーム機と同じようにゲーム購入用のプリペイドカードが存在します。
コンビニで購入できるので、入手も簡単。子供の判断で欲しいゲームを買わせる場合は、プリペイドカードを与えて対応しましょう。
反対に、トラブルにつながるため、間違ってもクレジットカードの情報は教えない&PCに入力しないように。カード情報は一度入力するとPCに保存される場合があるため、そうなると子供でも簡単にゲームを買えてしまいます。
万が一、子供が課金ガチャにはまってしまえば、課金額がとんでもないことになる可能性も。
PCの保護機能を設定しておく
子供を有害なサイトや詐欺被害から守るためには、買ったPCに保護機能を設定しておくことが重要です。WindowsのPCには「Family Safety」と呼ばれる、子供のパソコンの利用を制限する機能があります。
「Family Safety」で制限できるのは以下の項目です。
- Webの閲覧
- アプリやゲームのプレイ
- 使用時間
- 購入と支払い など
詳しくは、以下Windowsのリンクから確認してみてください。
親が勝手に設定しておいて強制的にコントロールすることも可能ですが、1日にパソコンを触っていい時間を決める、宿題などやることはやらせる、などルールを事前に子供と確認しておくのが理想的です。
ゲーミングPCは高価なものだと理解させる
リスクの面で書いたことと被ってきますが、教育の上でとても重要だと考えているのでもう一度。
何も言わずただゲームを買ってあげただけでは、子供がありがたみを感じないばかりか、「ねだれば何でも買ってくれる」と思い込んでしまって、わがままな子になってしまいます。
ゲーミングPCを買ってあげるときには、「これはとてもお金がかかるものなんだよ」と子供に理解させることが大事です。きっと子供もわかってくれます。
事実、私もそういう育てられ方をしてきました。そうすると、「ねだれば買ってくれるかもしれないけど、迷惑がかかるかもしれないし、やめておこう」と考えるように。
そのかわり、誕生日や記念日にはちゃんと甘えさせてもらいました。
また、筆者は親に話せばわかってくれると理解していたおかげで反抗期を経験していません。やりたいことを制限して将来の反抗につなげてしまうよりも、ゲーミングPCをきっかけにして子供との対話を増やしてみるのもコミュニケーションの一環だと考えます。
子供が欲しがるゲーミングPCと普通のパソコンの違い
ゲーミングPCと普通のパソコンの大きな違いは、グラフィックボードというパーツが重視されていることです。
グラフィックボードはGPUとも呼ばれ、画面処理に特化したパーツです。ゲーミングPCの中には上等なGPUが内蔵されており、GPUの性能が良いほど、キレイな画面でゲームをプレイすることができます。
GPUはパソコンパーツの中でも比較的高価なので、ゲーミングPCは通常のパソコンに比べて値段が高くなるのです。
子供がゲーム機では満足できない理由
子供がなぜPS4やSwitchでは満足できないのか?には、以下の理由が考えられます。
- できるゲームの幅広さ
- 操作性の違い
- 性能の違い
できるゲームの幅広さ
ゲームの中には“PCでしかできないゲーム”が数多く含まれています。代表的なものは、「VAROLANT(ヴァロラント、ヴァロ)」など。
VAROLANTは人気ゲームであるため、「VAROLANTがしたいからゲーミングPCが欲しい!」のようなねだり方をされている親御さんも多いでしょう。
もし子供がこういったゲームをしたいと思っていた場合、ゲーミングPCがないとずっと我慢をし続けることになっていまいます。
操作性の違い
PCではコントローラーではなく、ゲームもマウスとキーボードで操作します。
プロゲーマーやYouTubeの配信に憧れてゲーミングPCを欲しがっている場合、「自分でパソコンを操作したらどうなるんだろう?」といった興味も欲しがる要因です。
中には、「eスポーツで将来活躍したい」と明確な目標をもっている意識の高いお子さんもいるかもしれません。
eスポーツはPCゲームが多いので、もしeスポーツで子供を活躍させたいと考えるなら、先んじてプレイしておけば大きなアドバンテージとなります。
キーボードとマウスでゲームを操作するのはとても難しいので、大人になってから慣れるのは大変な時間がかかります。実際、現在活躍しているプロゲーマーも幼少期からPCでゲームをプレイしていた人が大半です。
性能の違い
ゲーム機では性能が足りないゲームソフトが増えていることも、ゲーミングPCを欲しがる原因です。
例えばYouTubeで流行っている「Minecraft(マインクラフト、マイクラ)」だと、違いを実感できます。
PS4やSwitchだと、少し大きめの建物を作ると動作が重くなってしまい、満足に物づくりをすることができません。
マインクラフトは突き詰めていくとプログラミングの知識を必要とします。子供の学習に役立つため、教育現場でも使われているゲームです。
そこまで突き詰めるには、PS4やSwitchの性能では不十分と言えます。
子供にゲーミングPCを与えるメリット
- 自分で調べるクセがつく
- パソコンスキルが身に付く
自分で調べるクセがつく
PCゲームの中には、ただゲームをダウンロードしただけでは満足にプレイできない物もあります。代表的なものはまだ日本語対応していないソフトなどです。
そんな時は有志が作ってくれたゲームデータを導入する「MOD」と呼ばれるものをダウンロードして、ゲームにインストールする必要があります。そのためにはまず自分でMODを探さなくてはならないし、インストールするのも初めてだと大人でも難しく感じるような作業です。
ただこれがゲームのためとなると不思議と頑張って調べられるもの。PCゲームをプレイしていると自分で調べるクセがつき、いつの間にかPCに詳しくなっています。
パソコンスキルが身に付く
スマホの普及によりパソコンを使用する機会が減ることによって、パソコンの操作方法が分からない若者が増えてきています。いつか、パソコンを使えることそのものがスキルとして重宝される時代がくるかもしれません。
特に文書作成ソフトのWord、表計算ソフトのExcel、プレゼンテーションソフトのPower Pointを使えないことは、仕事を進める上で致命的。大人になってそれらを一から学ぶのは非常に時間がかかります。
今は小学校でプログラミングを習う時代です。早くにパソコンに慣れ親しむことで、周りの子供たちに差をつけ、大きくなってからもその経験を活かすことができます。
また、YouTube向けの動画編集に興味のある子は、そういった活動をさせてみるのもいいでしょう。動画編集も今では立派にお金を稼げるスキルのひとつです。
ゲーミングPCにかかる費用は5万円から
ゲーミングPCの本体価格は私なら中古で5万円~、新品で10万円~、が目安として考えます。他にも周辺機器として必要なのは「机・椅子・モニター・マウス・マウスパッド・キーボード」です。合計で5万円程度。
パソコンと周辺機器を合わせて、10~15万円が初期投資として必要な額となります。
関連記事>>【初心者におすすめ】中古ゲーミングPCならイチから全て揃えて10万円以内
トータルだとSwitchやPS4もかかるお金はそれほど変わらなくなる
PS4やSwitchでネット接続してゲームを遊ぶ場合、Switchだと“ニンテンドーオンライン”、PS4だと“PlayStation Plus”というサービスに加入して年会費を払う必要があります。
これらの年会費はSwitchで1年につき3,672円、PS4だと安いプランでも1年につき8,500円の料金が必要になります。これはゲーム機をオンラインに接続してプレイする必要がある限り延々と費用がかかります。
ゲーム機はコントローラーなど消耗品も専用の物が必要で高くつくため、トータルで考えるとかかるお金はPCとそれほど変わらなくなってきます。
【中古で十分】初めてのゲーミングPCの選び方
当サイトでは、子供に初めてゲーミングPCを与えるなら、中古PCで十分だと考えます。
一番の理由は5万円~と安く手に入ることですが、子供にとっては最新スペックのパソコンより、ちょっと不便な部分もある中古の方が学ぶことが多いとも考えています。パソコンは、自分でパーツを入れ替えることができるためです。
例えば子供がもっと良いパソコンを欲しがったら、「おこずかいを貯めて、自分で調べてパーツを替えてみなさい」と教えてあげれば、自分でPCのことを学ぶ意欲も湧いてくるものです。将来的には、自作でパソコンを組み立てる知識が見に付きます。
中古は故障や保証の短さが心配だという声も多いですが、正式な中古PCの専門店で買えばきちんとメンテナンスされたPCが届きますし、新品PC並みの保証をつけることもできます。
BTOメーカーでゲーミングPCを買うのはどうなのか
「Build To Order」の略で、日本語に直すと「受注生産」です
中古など完成品の販売とは違い、注文を受けてから製品が作られます。注文時にCPUやメモリ、ストレージなどのパーツを自由に選ぶことができるのが大きなメリット。
パーツの種類に詳しいならBTOで買うのももちろんおすすめですが、よくわからないままにパーツを選んでしまうと失敗することも。私も過去に失敗して、PCを買い替えたことがあります。
やりたいゲームを元にパソコンを選べば失敗しない
PCゲームはゲームごとにパソコンの要求スペックが違うため、ゲームに対してあまりに低いスペックのパソコンを買うと、そもそもゲームが動かないなんてことがあります。
スペックを選ぶときに基準となるのは、GPU(グラフィックボード)の性能です。ただ、グラフィックボードの良し悪しは初心者だとわかりづらいですね。
パソコンを紹介するときにGPUも紹介しますが、ひとまず“数字が大きいものが性能が高い”と覚えてもらえれば大丈夫です。(例:「GTX」ではGTX1060<GTX1070)
ここからは、子供がプレイしたいゲームごとに中古パソコンを紹介していきます。お子さんに「どのゲームがしたい?」とヒアリングしながら、パソコンを選んでみて下さい。
※プレイできるゲームは、フルHD環境でフレームレートが60fps以上安定して出せるゲームを基準に選んでいます。
また、紹介しているパソコンは数に限りがあるため売り切れの可能性があります。ご了承下さい。
5~10万円の中古ゲーミングPC
↓プレイできるゲーム
- Minecraft(マインクラフト、マイクラ)
- FORTNITE(フォートナイト、フォトナ)
- VAROLANT(ヴァロラント、ヴァロ) など
以上のゲームはパソコンの要求スペックが低めで、5~10万円の安いゲーミングPCでも十分動かすことが可能です。お子さんがこれらのゲームをしたいと言ったら、まずはこちらから初めてみましょう。
代表的な搭載GPU:GTX960、GTX970、GTX980、GT1030(GDDR5)、GTX1050、GTX1060 など
搭載パソコン例
ショップ名 | PC WRAP |
価格 | 59,800円(税込) |
CPU | Core i5-2.8GHz(8400) |
グラフィック | NVIDIA GeForce GTX1060 3GB |
メモリ | DDR4 SDRAM(PC4-17000) 16GB |
ストレージ | SSD 256GB HDD 1TB |
OS | Windows 11 Home 64bit |
付属品 | 電源ケーブル キーボード マウス |
発売日 | 2019年 |
10~15万円の中古ゲーミングPC
↓プレイできるゲーム
- Apex Legends(エーペックスレジェンズ)
- PUBG(ピーユービージー、パブジー)
- Rainbow Six Siege(シージ、レインボーシックスシージ、虹六)
- オーバーウォッチ2
- その他FPSなど
子供が「FPSをしたい!」と言っているなら、この価格帯のパソコンが必要です。FPSは簡単に言うと“銃で撃ち合うゲーム”です。グラフィックがキレイなゲームが数多くあり、パソコンの性能もある程度必要になってきます。
暴力的な表現のゲームが数多くあるので、自分の子供にはまだ早いと感じる親御さんもいるかもしれません。その場合は先ほどの低価格帯PCでも十分ゲームを楽しめます。
代表的な搭載GPU:GTX1070、GTX1070Ti、GTX1650、GTX1660 など
搭載パソコン例
ショップ名 | くじらや |
価格 | 119,999円(税込) |
CPU | 第6世代 Corei5 |
グラフィック | NVIDIA GeForce GTX1650 4GBまたはRadeon RX6400 4GB |
メモリ | 16GB DDR4 |
ストレージ | SSD 256GB |
OS | Windows 10 64bit |
付属品 | 電源ケーブル キーボード マウス モニター |
発売日 | ― |
15万円~の中古ゲーミングPC
↓プレイできるゲーム
- ほぼ全て
中古でもこの価格帯になってくると、プレイ不可能なゲームはほぼないと言っていいです。VRゲームなど中にはこれ以上の性能を必要とするゲームもありますが、特別それをしたいという理由のない限り十分。
また、お子さんが動画編集をしたい、YouTubeで配信したいと言ってきた場合にもこのくらいのパソコンだとストレスなく作業ができます。
ただ、動画編集にはかなりの根気が必要です。10数分程度の動画にも編集に1週間以上かかるなんてことはざらにあります。「ヒカキンに憧れてなんとなく」ではなく、やり切れる強い決意があるか、買う前にしっかり子供に確認をとりましょう。
パソコン例
ショップ名 | PC WRAP |
価格 | 218,000円(税込) |
CPU | Core i9-3.6GHz (9900K) |
グラフィック | NVIDIA GeForce RTX 3060 12GB |
メモリ | DDR4 SDRAM(PC4-21300) 64GB |
ストレージ | SSD 512GB HDD 4TB |
OS | Windows 11 Home 64bit |
付属品 | 電源ケーブル キーボード マウス |
発売日 | 2018年 |
最後に
子供にゲーミングPCをねだられた場合、無理に買う必要はありません。ただ、しっかり理由を用意してあげないと、子供も納得しないでしょう。
そして買う場合でも、安めの中古PCで十分です。中のパーツを変えることで性能をアップさせ、長く使うこともできます。子供にも自分で調べる習慣がつき、おのずとPCの知識が蓄えられます。
この記事を読んで中古PCに興味を持たれた方は、以下の記事でおすすめの中古PCショップをより詳細に解説しています。参考にしてみて下さい。